タッセルローファーを購入した話

スポンサーリンク
革靴

タッセルローファーを購入した。以前JM WESTON GOLF購入したが、それはUチップの雄が欲しかったから。同時に汎用性に優れるタッセルローファーもあるといいなと思っており、今回購入に至った。革靴欲はこれでおさまるだろう。

スポンサーリンク

タッセルローファーとは

スリッポンタイプの革靴であり、靴紐を結ぶ&ほどく必要がない楽な革靴の一つである。その中でも、甲の部分にタッセルと呼ばれる装飾がついている。ローファーの一種であるコインローファーと比べ、スタイリッシュに見えるため、ビジネス&カジュアルの両者で使えると言われる革靴。

僕は歴史等に詳しくなく、ネット情報で学んだに過ぎないが、とあるハリウッド俳優のリクエストを受けてAldenが作成したのが始まりとされる。そこからプレッピーに広まり、弁護士等々に愛され、世界中の革靴メーカーが作成し始めたとのこと。

ローファーのサイズ選び

楽な靴と書いたが、それは履き慣れた個体の着脱が楽ということである。靴紐による調整ができないため、最初のサイズ選びが難しい。ジャランスリウァヤのコインローファーを所有しているが、それは甲がキッツキツの状態から育てた。当初は甲が赤く腫れ上がるくらいきつかったが、コルクが沈み込むにつれて超ジャストになった経験がある。タッセルローファーのほうが履き口が広い&コインローファーのようなサドル部位がない分、甲のキツキツ感はないのだろうと思っていたが、さてどうだろうか。WESTONで学んだように、店員さんの案内を100%信じてサイズを決めようと思う。

タッセルローファーの候補

どれがいいのだろうか。結構悩んた。「革靴=長く使用するもの」であるため、いいものを買おうとは思っていた。Aldenが由緒正しいタッセルローファーとされるため、Aldenも一瞬考えたが、コードバン以外のAldenに惹かれなかったこと、取り扱いや日本での流通量的に試せる機会もないため、候補から外した。
(コードバン自体は好きだが、革靴となるとケアできない気がしており、避けている.)

ネットサーフィンの結果、以下が候補になった。
1) 三陽山長, 鹿三郎
2) Crockett & Jones, Cavendish3 (キャベンディッシュ)
3) Oriental, Philip

ネットで見てシルエットが好みのもの、かかとが抜けにくいという情報が多いモデルを候補とした。CheaneyのHarryも個人的に気になっており、実物も見に行ったが、かかとのデザインがカジュアルすぎるように感じ、試着せずに候補から除外した。

三陽山長 鹿三郎

HPより転載:https://store.sanyo-shokai.co.jp

鹿三郎は見た目がイギリス靴っぽい端正なデザインで、どっしりしすぎていない魅力がある。デザインとして特徴なのは紐が編み紐であること。ここに遊び心があるが、カジュアルすぎることなくドレッシーさを保つ。なにより日本製であるため、足形も日本人に合うだろうと信じ、候補に入れた。

餅は餅屋ということで直営店へ。店内に入るやいなや鹿三郎の試着をお願いした。サイズ測定から実施してもらったところ、左足が27 cmで幅は少し広め、右足が27.5 cm(?)で幅は少し狭め、と教えてもらった。WESTONでも測ったが、数字等までは聞かなかったため、新鮮だった。左足のほうが短いのは知っていたが、足幅は初耳だった(どおりでWESTONの左足はボールジョイントのなじみが遅いわけだ)。で、僕の足には9か8.5 だろうということで案内してもらった。いざ試着。

まず9。履いた瞬間大きいと感じた。幅も甲も余裕がある。シュポ音すら聞こえない。

次に8.5。ジャスト。甲は完全にジャスト。幅もほぼジャスト。キツさは皆無。JM WESTONの修行で頭がイカれたのか、ジャストすぎることに不安を覚えた。しかし、山長さんはきつい革靴を伸ばす履き方は推奨しておらず(WESTONでも聞いたな)、ゆるくなったらインソールで調整するほうを勧めているとのこと。革も伸びて型も崩れる、という考えだそうだ。そういう観点で、8.5は絶対の自信をもって勧められるサイズ感であると言ってもらえた(インソールよりもタンパットのほうがいいんじゃないかなぁと思ったのは本音)。

履いてびっくりしたのがかかとの食いつき感。嚙みつかれているんじゃないくらいキュッとしており、ゆるかった9を試着した際でもかかとが付いてきた。このかかとの食いつきにも影響していそうなのが、山長独自のレザーソール。柔らかくて返りもよく、歩き心地もよかった。
編み紐やタッセル、革の質感など、僕にはケチのつけようもないくらい。

一点気になったのが、自分のイメージよりもロングノーズに感じた点。8.5というサイズのせいかもしれないが、着用イメージは想像と少し違った。

Crockett & Jones Cavendish3

HPより転載: https://www.frame.jp/

「タッセル 革靴」とGoogleすれば上位にびっしり並ぶのがこれ。英国クロケット&ジョーンズの名作。オリジナルはCavendishだが、改良版2が出た後、BEAMSが別注したラスト375を採用したCavendish3が現在日本では定番となっている(らしい)。このラスト375が素晴らしいようで、「修行いらず」「かかとぴったり」「バランスの良い甲のシルエット」など絶賛の嵐である。確かにシルエットは細すぎず長すぎず、けれどカジュアルすぎない良バランス。昨今の値上げで10万円オーバーだが、試してみたいと思い店舗へ。

ここでもサイズを測定してもらい、8Eを案内してもらった。試着したところ、これもまたジャスト。山長よりもぴったりフィット。甲も幅もキツさは感じないが、隙間もなく、フィット感が良い。足を痛めるような修行はいらなさそう。かかとの食いつきは山長に軍配が上がるが、試着でスッポスポ抜けるようなことはなく、全く気にならない。ネット情報通りだった。この靴もきつめはおすすめしておらず、タンパットで調整がいいんじゃないか、とのことだった。

なにより、見た目が自分の想像通り。クロケットジョーンズ独自のシティラバーソールも軽快で調子がいい。ネックは値段だけ。

一旦保留にし、ちょっと調べてみると、近くにラスト325のCavendish2を取り扱っている店を発見したため、そこでも8Eを試着させてもらった。足を入れてびっくり。履き心地が全くの別物だった。シルエットはさほど違いがないように思えたが、ラストが僕の足にはあまり合わなかった。足長は変わらなかったが、甲はフィットしているものの面で支えているのではなく、やや内側の一点で支えているかのような感じ。そしてかかとは抜け気味。

Cavendish2は並行輸入品でネットでもCavendish 3よりも数万円安く買える。しかし、もしこの記事を読んでいる方で迷われている方がいるのならば、似て非なるものと知って購入してほしい。Cavendish2を扱う店舗は少なそうではあるが、やはり試着は大事。BEAMSでCavendish3のラスト375を依頼した人はほんとうにすごいと思う。

Oriental Philip

HPより転載:https://www.tradingpost-online.jp

最後。Trading PostのOriental Philipのオンラインショッピングページ上にある動画で、Cavendish3と比較しPhilipが絶賛されていたことで興味をもった。価格も良心的。Orientalの作りとコスパの高さは知っていたが、この動画でますます興味をもち試着させてもらった。

案内してもらったのは8.5. ここはUS表記?みたいなことを言っていたが、はっきり思い出せない。ただ、Cavendish3と同じサイズであるとは言われた。いざ試着。あれ?というのが第一印象。甲と足幅はジャストなんだが、なんか靴の中で足が前後に泳ぐ感じがする。店内を数歩歩いてみると、かかとがスルッスルと抜ける。試着って大事。シルエットもやや細身のロング気味。試着してよかった、これは僕のイメージとは違うと思った。

革とか縫製とかは確かにきれい。コスパの良さはほんとだろう。ただ、ラストが僕には合わなかった。

決めたのは?

ここまで読んだらおわかりかと思う。

ぼくのCrockett & Jones, Cavendish 3. Size 8E

Crockett & Jones、Cavendish3

横から
後ろから

セレクトショップでも取り扱いが多く、他人と被ること間違いなしだが、選ばれるのには理由があるのだろう。僕もその一人。履き心地、良バランスのシルエット。経年変化の記事は少ないが、きっといいエイジングもするのだろう。まずは履き慣らして、適切にケアし、愛してやまない一足にしたい。

店員さんのアドバイス通り、現状ジャストフィットからのスタート。修行と呼ばれるような履き慣らし期間はほぼないんじゃないか、というくらい。履き慣れたときにどうなるか。楽しみである。

コメント

タイトルとURLをコピーしました